更新履歴 - 2024
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■12月
ほころびからにじみ出た鋼が滴り、凪いだ鈍色に波紋を立てた。
船長の船長ぶりに慣れている一味にとっては、白いひとのわがままなど可愛いものでしかない
植えられた種はとうに芽吹き、教え込まれる恋を浴びてすくすくと育っている。男の苦悩と煮詰まる欲情を糧にして。
後日「やっぱこいつ今ぶち犯そう」「いや待て耐えろ」と葛藤する羽目になる剣士がいたという。シンプルに言って可哀想(悦)
■11月
さようなら、さようなら。
─── 我らの縁の終着点は、今ここに。
ひとつひとつを学び、都度惚れた女に一撃一撃重たい拳で理性をぶん殴られる男は傍から見てとても可哀想(悦)
■10月
一歩越えた線には気づかないふりをしましょう。私がそうされたように。
微笑んで手を差し伸べましょう。私がそうされたように。
少しの秘密と、それに伴う気持ちを分かち合いましょう。
─── 私が彼らに、そうされたように。
「…………」
一方その頃、ゾロは絶賛“浮気”中の気配を敏感に察知して目を据わらせた。
夢主の背景開示回。なのでぎゅっと1話で終わり。
このあとめちゃくちゃおいしいみかん食べてちょっと回復した。
あなたにとっての恋とは、何ですか?
■9月
ドンドットット、ドンドットット、太鼓が響く。人々が解放に沸く。宴が、始まる。
完全に気を失った痩躯を抱いた男は、相棒のハリネズミが捜しに来るまで微動にしなかった。
鳴って、響いて、届いて、─── そして。
深い、深い、心の果て、魂の底。
閉ざされた向こう側で蹲っていた子供は、かけられた静かな声に、ゆっくりと顔を上げてほころびに手を伸ばした。
望まぬ想いを向けられるほどに、己が望む想いとは何かがはっきりとしてくるような気がした。
■8月
─── シャンドラの灯をともせ
まだ、なすべきをなしていない。
嘘はつかない。己の愛を騙ることもない。だから偽りの想いなど、口にできるはずもなかった。
それはかつての、どこかでの、誰かとの、些細で他愛ない、けれど少しだけ何かが変わった瞬間の欠片
同担歓迎(ただし不埒者を除く)解釈違い絶許強火過激派航海士は、ただ震えるだけの女ではないのである。
いつだって、それが足を搦め取る。
負けるはずはない。……こんな体で、なければ。
■7月
執着の芽が加速度的に成長していくさまを、幸か不幸か、誰も─── 本人でさえ、知らない。
自身の肉体と意識外の実力との乖離に、しかし雪色の獣は気づいていない。
“神”を名乗る男を前に、雪色の獣は激情のにじむ吐息を噛み殺した。
――― きた
――― きた
――― まってた
――― ずっと まってた
――― ぼくの/おれの/わたしの “声”がきこえるひと
――― どうか この地に××を そして×××を
――― どうか、どうか、お願い申し上げる
――― ■■■■■
賭けを、ここにひとつ。
雪色の狗が序列を刻んでいるさなか、過保護予備軍の考古学者はふつふつと怒りを煮やしていた。
■6月
さて、本当の不作法者は果たしてどちらか。
のちに恋愛初心者は「あのときの私はちょっと様子がおかしかったので……」と恥ずかしそうに語ったのだとか。
賑やか和やかちょっと不穏に盛り上がる恋バナ。
麦わらの一味に乗っているフラグ建築士は少なくない。
これから冒険が始まる─── だというのに、どうにも意識が逸れて落ち着かない。……なぜか、などと、自問するまでもなく分かりきっていた。
「はりーぃ」
「ハリー、あいつのところにいなくていいのか」
「いぇり」
「そうか。おれ達も戻るぞ。あ、途中でウソップ拾わねぇと…こっちだったな」
「はりはり、きゅっきゅぁはりーぃ」
「おっと、そっちか」
わがままを口にしたのはお前。約束をねだったのはお前。おれがいいと望んだのも、お前なのだから。
――― おれが相応のものを欲しがったとしても、許されるべきだろう。
■5月
樹の幹にしがみつきながら、ハリネズミは白と緑が交差するさまを見ていた。何もせず、何も言わず、気配を消して─── ただ、静かに。
太鼓の音が空に響く。
またひとつ昏い夜を重ねた国に似つかわしくないほど、賑やかに。
夢主「わくわくわくわくわくわくわくわく」
愛していますとも、当然でしょう?
ここが敵地真っ只中だという緊張感を麦わらの一味に求める方が間違っている、とハリネズミは既に学んでいた。
「あんまり油断しすぎると食っちまうぞ」
鋼の瞳を有した■■■■■は、厳かに約定を紡ぐ。
(あの顔がくもるなんて、そんなこと、あっていいはずがないのよ)
白い仲間に激甘な剣士に負けず劣らず、航海士もまた同じくらい甘かった。
元執事は積極的に世話を焼くし、世話を焼かれる剣士は元執事が望む通りに好きにさせていた。
■4月
一味はそれぞれ進路を別に、“神の島”へ。
個人的には、逃げる選択はあまり選びたくはありませんが。……気になることもありますし。
内心そう呟いて、小さなため息を被り物の中にとかした。
壁に耳あり障子に目あり。
この国に、“神”の耳目が常にあり。
…………ああ、何と、度し難い。
雪色の獣はただ様子を見ている。
ふつふつ、ふつふつ。煮えるものがある。
本当に、ふと。
もし、彼女の友と、元ペアの男に。
素顔を見せたらどんな反応をしたのでしょうかと、そんなことを考えた。
何もかもが珍しい空の文化は、雪色の狗を大いに楽しませていた。
甘やかしている自覚のある男と、甘やかされている自覚のある女。両方揃って底なし沼。
■3月
ハリネズミは相棒の対人間の“浮気”は好きなだけやればいいと思っているけれど、動物への“浮気”はちょっと軽く絶対許せないタイプである。
別にゾロに言われたからと言って待つ必要はなかったのだと思い至ったのは仲間のもとに辿り着いてからで、けれど一緒だと何だか胸がほわほわとしたからまぁいいかと雪色の狗は笑った
その狗は“愛”を口にすることを躊躇わない生き物であるからして。
日を分けてそれぞれ更新しようかと思いましたが、それは面倒くさいなと思い直してまとめての更新です。
その“声”は、魂を揺さぶるほどに強く。
夢主がちょくちょく口にするのは犬に対するコールです。これからもちょくちょく思い出したように使っていきたい所存。
「あなたにこの海が越えられますか?」
かつての執事はそう問うて、それに航海士はこう答えた。
「私は、どんな海だって、越えてみせるわ」
……その航海士の輝きを目にしたとき、失わせたくないと思ったのは、誰にも内緒。
※次回更新時より「空島編」編成修正。
2年後、言質を取ったナミが夢主にしっかりお手入れしてもらう姿があったりする。
ようやく出航となりました
■2月
夢主は口元にものを寄せられたら反射で口を開くの? → YES
ひらめ こうとした瞬間に不埒野郎は影も残さず消されますしそもそも夢主は余程心を開いていないと近づくことすら許しません
暫くのち、鎮痛作用を口実にハグをねだるのはどちらなのか、それはそのときのお楽しみ。
ヌクヌク( ˘ω˘ )スヤァ
貢がれ上手は夢の中
このあと暫くゾロの機嫌が悪かったとはロビン談
酔っ払いほど面倒くさくてたちが悪いものはない。
夢主とゾロ、漫画的に見るならコマの端でひたすらにいちゃついてる図
元執事に記憶はない。だから「うそつき」の子孫の想いなど正確には分からない。けれどひとつ、分かるのは。彼らが「良いな」ということだけ。それで十分だった。
確かに男女種族美醜問わない節操なし浮気者ではあるが、「見目を気に入っている」と言った通り好みはあるし、それを口にするのはごくごく稀であることを男は知らない。
雪色の獣は甘え上手で貢がれ上手で甘やかされ上手。
ナミは真っ白な仲間がたまにとても小さなこどもに見えるときがある。
放っておくとどこまでもいつまでもいちゃいちゃしてる2人。仕方がない、付き合ってるからね。
2人の紅葉に対する感慨深さについては「白との邂逅」「深淵を覗く」をご覧ください。
まだまだ自覚するには至らない。
■1月
ロビンとのデート回 part.2&3
夢を見ない無法者達の町で、夢追い人はかく語る。
ロビンとのデート回 part.1
&こっそり不穏なオハナシアイ
ほころびからこぼれ落ちる欠片を繋げれば、かつての自分を取り戻せるのだろうか。
数難去って、やっとひと息。
夢主はあのとき、ゾロの心臓の音その他諸々で起きていることに気づいていました。
暗躍が得意な2人は仲良く話し合う。考古学者の方はその体を僅かに緊張に強張らせていたことを、元執事は気づきながらも素知らぬふりをして。
元執事のコミュニケーション能力が光ってうなる。
小さな羊が白い獣に笑って囁く。
🥺
空から巨大な船が降ってくる、などと、いくらここが異常な海であろうと想像したことすらなかった。
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